パーソナルトレーナーが知っておきたい生理学①〜消化器系〜

解剖生理学第一回目は消化器系です。

食べ物が口から肛門に行くまでの道のりと、その間に起こる「消化」と「吸収」のメカニズムを学びます。

ここで起こる「消化」や「吸収」のメカニズムを知ることは、解剖生理学の他の分野(ホルモン、免疫、自律神経など)を知る一歩目になります。

解剖生理学は苦手意識のある方が多いと思いますが、トレーナーとしてはぜひ知っておきたい分野です!

それでは消化器系編、行ってみましょう!

消化器系とは

まず消化器とは、人間が生命を維持のために、食べ物を摂取・分解・吸収・排泄する器官のことをいいます。

消化器系の流れを把握しましょう。

口腔→咽頭→食道→胃→小腸(十二指腸→空腸→回腸)→大腸(結腸→直腸)→肛門

 

3つの特徴

1、口から肛門まで一本道

2、一方通行

3、外界とつながっている

消化のメカニズム

まず消化には2つの種類があります。

「機械的消化」と「化学的消化」

機械的消化とは、咀嚼や消化管の蠕動(ぜんどう)運動などの物理的な力による食物の分解です。

化学的消化とは、消化酵素による食物の分解です。

それを踏まえて!

1:口腔

消化の第一歩目は口腔での咀嚼と唾液の分泌です。

プチアリンという消化酵素が唾液に含まれており、ブドウ糖の最初の消化を行います。

ちなみに①:よく噛むこと

健康&ダイエットには最初の一口目をよく噛むこと(30回以上)がポイント!

その先の消化液の分泌をスムーズにし、内臓の負担を減らしてくれます。

ちなみに②:ながら食べに注意

口に物が入った時から副交換神経優位になります。

スマホやTVを見ながらの食事は交感神経優位になりますから注意ですね〜(特に子供!)

ちなみに③:殺菌作用

プチアリンには殺菌作用があります。

よく噛み、唾液を分泌することで免疫作用を高めますよ〜

2:嚥下(えんげ)

蠕動運動によって食塊を小さくしながら胃に押し下げます。

胃の入り口(噴門)は巾着袋の入り口のようになっており、逆流を防いでいます。

ちなみに:逆流性胃腸炎

この噴門が緩くなると、胸やけを起こしやすくなります(逆流性食道炎)

3:胃に入る

食べ物が胃に入るとガストリンというホルモンが分泌されます。

このガストリンは胃を動かし、塩酸とペプシン(タンパク質分解酵素)を出します。

胃の特徴①:3層構造

丈夫な筋肉の3層構造になっています。

外側から縦走筋、輪走筋、斜走筋。

胃の特徴②:おどろきの伸縮率

空腹時は50ml、満腹時は2Lまで広がる(なんと40倍!)

胃の特徴③:ストレスにめっちゃ弱い

胃は迷走神経の支配を受けており、自律神経支配下で特にストレスの影響を受けやすい臓器と言われています。

胃の特徴④:胃液

胃液はPH1〜2の強酸性です。

でも現代人ってストレス過多傾向で、低胃酸症の人がめっちゃ多い。

そんな人がタンパク質多めの食生活をすると…

4:十二指腸に入る

食べ物が十二指腸に入るとファーター乳頭から膵液と胆汁が分泌されます。

膵液と胆汁が混ざり、食物を吸収できる最小分子にまで分解します。

ソマトスタンチン・コレシストキニン

胃液の分泌を抑制し、膵液の分泌を促進。

パンクレオザミン

胆嚢を収縮させて胃の活動を抑え、ファーター乳頭を開く。

5:小腸(空腸・回腸)に入る

十二指腸で分解された栄養素を吸収して血中に取り込み、門脈を介して肝臓に送る。

小腸の特徴①:絨毛(じゅうもう)

絨毯の毛のような物(絨毛)が生えており、吸収率を高めています。

小腸の特徴②:免疫

全身の免疫の60〜70%が小腸に存在しています。

小腸の特徴③:独自の働き

小腸は脳と連動しておらず独自で動いています。

つまり脊椎や脳の機能が止まっても、栄養の吸収を続けて生命を維持しようとします!

6:大腸に入る

水と電解質(ナトリウムイオンやカリウムイオンなど)を吸収して、ウンチを作る。

ちなみに①:ウンチの中身

ウンチは「食べかす」と「腸内細胞のかす」と「腸内細菌の死骸」からできています。

ちなみに②:第2の脳

実はセロトニンの95%、ドーパミンの50%が大腸で作られています。

セロトニンやドーパミンの減少は、イライラやうつ病の原因とも言われています。

腸内環境は大事ですね〜

7:肛門から出る

大便は体からの「お便り」です。

理想のウンチ

●重さ…200〜300グラム(バナナ2〜3本分/1日)
●硬さ…バナナ状〜ねり歯磨き状
●水分量…80%(水に落ちるとほぐれて水に浮く)
●色…黄色〜黄色かかった褐色

戦時中アメリカの兵士が日本人のウンチを見て、その大きさに驚いたらしいですよ〜

まとめ

先述した通り、消化器系の理解は解剖生理学の他の分野(ホルモン、免疫、自律神経など)を知る一歩目になります。

①まずは食べ物の通り道を覚え
 口腔→咽頭→食道→胃→小腸(十二指腸→空腸→回腸)→大腸(結腸→直腸)→肛門

②各機関の特徴を覚える。

細かいところは置いといて、ざっくりとした流れをつかみましょう!

参考図書はこちらに紹介しています!

 

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井上穣

福岡市で活動するフリーランスのパーソナルトレーナー。 月間100名(延べ1万人以上)をパーソナルトレーニング指導。 機能改善(腰痛やひざ痛・肩こりの改善)や姿勢改善、スポーツのパフォーマンスアップが専門。 顧客にはJリーガーや競輪選手、競艇選手などプロアスリートも多い。

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