「死ぬまで私の体のことよろしく」
「途中で見捨てないでね」
「あなたがいなくなったら誰に体のこと相談すればいいの?」
ありがたいことにお客様によく言われます。
つい先日もぼくの知識や技術ではニーズに対応できないと判断した方に、その分野に強いトレーナーを紹介したところ同じようなことを言われました。
本当にありがたいことです。
ぼくがサポートするよりも他のトレーナーに任せた方が効果が出ると感じたお客様、症状的にぼくではなく医療機関に任せた方が良いと感じたお客様、スケジュール的にどうしても時間が合わないお客様には、ぼくのパーソナルトレーニングを卒業or中断する提案をさせていただくことがちょくちょくあるんです。
そこで感じたことを書きます。
「ぼくにしかできない仕事」は強みなのか?
先に挙げたことはどの業界にも当てはまることだと思います。
医者、美容師、セラピスト、コンサルタント…技術を要する職種であれば当てはまることです。
この業界に入っていつもぼくが思っていたこと。
・お客様の唯一無二の存在になりたい
・ぼくじゃないとできないことで勝負したい
・いわゆるゴッドハンド的な存在になりたい
そんなことを考えながら仕事をしていた時、尊敬しているトレーナーに言われた一言。
明日井上さんが死んでも今のお客さんがハッピーに暮らせますか?
パーソナルトレーニングの限界
マンツーマントレーニングって限界があります。
ぼくの知り合いのパーソナルトレーナーで、月に250セッションやっている売れっ子がいます。
バケモンです^^;
毎日休みなく働いて1日あたり8〜9人。
その人が毎週パーソナルトレーニングを受けるとすると、月に62人のパーソナルトレーニングをしていることになります。
もしそのトレーナーが体調を壊してセッションできなくなると…
自分がいなくてもお客様は幸せですか?
唯一無二の存在になりたいとか、ゴッドハンド的な存在になりたいとか…
完全に自己満足です笑
若いうちはこれぐらいの野望を持って自己研鑽しないといけないかもしれませんが^^;
社会的にみても、超高齢化が進む日本において1対1で行うパーソナルトレーニングには限界があります。
であれば、ぼく(みなさん)がいなくても今サポートしているお客様が幸せにフィットネスライフを送れる環境を作る必要があります。
自分がいなくても回る組織を
マニュアルが細部まで徹底されている組織ってすごいと思う。
今更ですが^^;
昔は馬鹿にしてましたけど^^;
誰がやっても同じなんて面白くないやん!と…
パーソナルトレー二ングの性質(個人の筋肉、骨、内臓、メンタルの状態を把握しプログラムを作成)を考えると、マニュアル化するのはとても難しい。
もし今ぼくが持っている力を100として…
その力の100を完璧に一人のお客様に注ぐよりも、マニュアル化された60を100人に届けられた方が幸せになる人増えるかなぁ…って
明日井上さんが死んでも今のお客さんがハッピーに暮らせますか?
今後のテーマです。

井上穣

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