僕が学生時代によく聞かされた言葉。
「パーソナルトレーナーに必要なものはコミュニケーション能力だ」
僕が専門学校の講師になって生徒たちによく言う言葉。
「パーソナルトレーナーに必要なものはコミュニケーション能力だ」
同じこと言ってますねw
先日、専門学校を卒業した元生徒から相談を受けました。
「会社の先輩から『お前はコミュニケーション能力がないんだ!だからお客様が増えないんだ!』と言われました…。どうしたらコミュニケーション能力ってつきますか?」と。
ではコミュニケーション能力っていったいなんでしょう?
そもそもコミュニケーションとは
社会生活を営む人間が互いに意思や感情、思考を伝達し合うこと。言語・文字・身振りなどを媒介として行われる。「コミュニケーションをもつ」「コミュニケーションの欠如」
動物どうしの間で行われる、身振りや音声などによる情報伝達。
[補説]「コミュニケーション」は、情報の伝達、連絡、通信の意だけではなく、意思の疎通、心の通い合いという意でも使われる。「親子の―を取る」は親が子に一方的に話すのではなく、親子が互いに理解し合うことであろうし、「夫婦の―がない」という場合は、会話が成り立たない、気持ちが通わない関係をいうのであろう。出典:デジタル大辞泉(小学館)
「互いの意思や感情、思考を伝達し合うこと」をコミュニケーションといい、それができることがコミュニケーション能力が「ある」もしくは「高い」ということになります。
コミュニケーション能力を高めるというと、伝えることに意識を置きがちです。
伝え方にはリピート法やサプライズ法、ギャップ法など様々な技術があります。
実際ぼくも伝え方の勉強をしてセッションで使っていました。
でもなんかしっくりこなかった…うわべだけの技術のような気がして…
教えることよりも教わること
僕のクライアントは95%が年上の方です。
トレーニングや体の知識に関しては僕が教えますが、それ以外に関してはお客様から教えていただくことの方が圧倒的に多いです。
トレーニングの前後や休憩中、なにげ無い瞬間に話す内容はトレーニング以外のことがほとんどです。
政治の話、経営の話、旅行の話、エンタメの話…
全く知らない言葉を耳にすることも。
そんな時に興味をもって、素直に聞けるかがコニュニケーションのスタートです。
人の9割は喋る方が得意
いやいやそんなことはない!とおっしゃるかもしれません。
お互い初対面であるとか、大勢の前でのプレゼンテーションをするという状況を除いては、ほとんどの人が「聞く」よりも「喋る」方が得意だと言われています。
僕もあまり喋るのは得意ではないと思っていました。
ただ気の合う仲間やお付合いの長いお客様には、ベラベラと自分のことばかり喋っているのに気づいてハッとなります。
コミュニケーションが苦手だというトレーナーは、もしかすると自分のことや運動のことをお客様へ伝えようと頑張りすぎているのではないでしょうか?
お客様が喋りやすい環境を整える
コミュニケーションの一歩目はお客様の話を「聞く」ことです。
そのためにはお客様が話しやすい環境を作ることが大切です。
聞くための技術を紹介している書籍は沢山あるので、普段ぼくが意識していることを紹介します。
①お客様の話に興味を持つ
ここはもう当然の話になりますかねw
知らないことについてはもちろんですが、既知のことについては「なぜお客様はそう考えるのか」などお客様の心情にまで興味を持つ。
②質問する
ここから先は全て①ありきの話になります。
「いつ」「どこ」「何を」「誰が」「なぜ」「どのように」を使って深掘りしていく。
あまりにもしつこく迫り過ぎるのはよくありませんが、基本的に自分の話に興味を持たれて不快に思う人は少ないと思います。
質問をしていくとその方の思考癖も見えてきますので、その後のセッションにも有効です。
③共通点探しをする
人は共通点があると親近感を覚えます。
出身地、学生時代の部活、好きな映画、好きなスポーツ…
もし自分との共通点が見つからなければ、間接的な共通点でも有効です。
例えば、「ぼくの母が〇〇出身です」とか「ぼくのお客様にも〇〇が好きな方多いですよ」とか。
話が盛り上がると、ついつい自分の話をしてしまいますから注意が必要です。
まずはしっかり聞くこと。
④話に割り込まない
話が盛り上がるとついついやっちゃう僕の悪い癖です…
自分がされるとイラッとするのにw
知っている内容でも最後までしっかりと聞ききること。
⑤1回しっかりとうなずく
相手にされて腹たつうなずかれ方。
「あーはいはいはいはいはいはいはいはいはい、わりますわかりますわかります!」
これされると僕は、いや絶対わかってないやろ…と思っちゃいます
しっかりと1度うなずきながら、「なるほど」「そうなんですね」「わかります」「へー」と言えば十分です。
まとめ
コミュニケーションを円滑に行うためにはまずは「聞く」こと。
そのためには相手が喋りたいと思える環境を整えること。
僕が普段気をつけているポイントは5つ。
①お客様の話に興味を持つ
②質問する
③共通点探しをする
④話に割り込まない
⑤1回しかりとうなずく
お客様とのコミュニケーションに困ってるトレーナーの方はぜひ試してみてください!

井上穣

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